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2008年 07月 16日

竹島が日本の領土!?

 中学社会科の新学習指導要領解説書に、竹島について「韓国との間に主張に相違があることなどにも触れ、北方領土と同様に我が国の領土・領域について理解を深めさせることも必要」と、何とも不得要領な表現がなされたとか。

 韓国による所謂「実効支配」は、武装警察隊によるものなら半世紀以上、有人灯台や接岸施設等の設置からでも十年以上が過ぎようとしてゐる。その間、つまり半世紀余りの間に、この国の政府がしたことは「不当支配」への「抗議」の他は、領有問題を国際司法裁判所に付託することの韓国側への提案しかしてゐない。

 そこに重ねて、今回のふやけた解説書の登場と来た。それが外交的配慮といふなら、是非教へてもらひたい。配慮した結果、何が得られるのか。成算でもあるのか。「人の嫌がることはしないものだ」と分つたやうな口を利く首相が、韓国の嫌がることはしないやうにと配慮した結果は、見ての通り、「深い失望と遺憾」と駐日大使の一時本国呼び戻しのみを相手側から引き出した。恐らく、またもや反日騒ぎが起こるだらう。大した外交力ではないか。

 領土問題を半世紀に亙つて解決できず、抗議と国際司法裁判所頼りしか手立てがないとしたら、もはや、その領土は手放したといふことだらう。外交力、経済力、武力、何を使つてもよい。それを、戦ふ時に戦はず、相手の善意のみに期待してゐるのなら、それは自ら敗北を招いたといふだけのことだらう。

 さう、この国は負け続けてゐる。北方領土で、尖閣列島で、東シナ海油田で、拉致問題で。なぜか、答は簡単明瞭。実は首相を含め政治家に何の責任もありはしない。責めを負ふべきは我々国民に他ならぬ。国民が、実は竹島などどうでもよいと思つてゐるからに他ならない。拉致被害者が帰らなくとも、どうでもよいと思つてゐるからに他ならない。

 自国の領土は武力行使してでも、そのためなら国民の命を捨ててでも守る――一方、たつた一人の国民の命でも、武力を以つて守る。独立国としての気概が国民にも国家にもなく、なんの覚悟もないなら、一日も早くアメリカ合衆国の一州に加へてもらふに如はない。このまま、腑抜けた日々を送るなら、アメリカにも見捨てられ(いや、既に三行半を突きつけられてゐはしないか)、近い将来、支那の朝貢国になり下がることは目に見えてゐる。

 所謂二百海里の排他的経済水域でいふなら、沖ノ鳥島から尖閣諸島、竹島まで含め、この日本といふ国は、地球上で第六位の広大な面積を領してゐるといふ事実を、どれだけの国民が認識してゐるのか。その広大な海域をみすみす失ふといふのは、どういふ了見なのか、私には分らない。石油の値上がりで漁に出れば出るだけ赤字だといふが、領土を失へば漁場も失ふ。水域の海中深く眠つてゐる鉱物資源も失ふ。ただでさへ、温暖化の影響か、海の生態系に異変が生じて水産資源に深刻な影響が出てゐる時に、我々は能天気に「人の嫌がることはしない」などと言つてゐる場合ではあるまい。

 洞爺湖サミットで北方領土問題に何一つ道筋を付けられぬこの国、六カ国協議ではアメリカ・支那からも相手にされず、従つて北朝鮮にも文字通り無視され続けるこの国。竹島を「固有の領土」と指導要領の解説書にも明記出来ぬこの国。すでに、この及び腰は半ば領有権放棄を表明したやうなものだ。私が韓国大統領なら、「遺憾の意」を表明する一方で、着々と実効支配をより強固なものにするだけだ、それがあと半世紀続いた時のことを考へて見るがよい。それは実効支配とは呼ばれず既成事実となり果てる。北方領土については、既に既成事実は完了形になつてゐると言へよう。

 街行く人々に聞いて見るとよい。武力に訴へてでも取り返すべきか、と。答は否であらう。ならば、北方領土は言ふまでもなく竹島も既にこの国の領土ではない。さう言つても、冗談では済ませられぬものがありはしないか。

 あきれ果てたと言ふほかない、やはりこの国は国家ではない。この国の穏和な国民には独立心も無ければ自尊心もない、国家意識など微塵もなければ、自国を守る気概も皆無である――これでは、北方領土も二島すら返還されまい。尖閣諸島もやがては支那の領土となる。拉致被害者は永遠に戻るまい。それで、本当によいのか……。
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by dokudankoji | 2008-07-16 01:33 | 雑感 | Trackback(5) | Comments(4)