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2005年 12月 06日
『諸君!』一月号にも書いたこと、あるいは「真」の識者達が既に書いてゐることだが、もう一度有識者会議の矛盾を二点書いておく。 会議の座長吉川弘之氏は、「皇室の安定性」に鑑み、「男系男子では必ず将来、継承問題で行き詰る」と問題視する。だから、女系容認なのだといふ。ところが吉川氏は、皇族として宮家を創設される内親王は勿論、愛子様の配偶者の確保については「われわれの使命の外」といふ。といふことは、女系天皇を認め、この方々が配偶者を得られず継承者不在といふ事態が起こつても構はぬといふわけだ。女系でも「行き詰る」可能性は十分にあり得るではないか。しかし、その先の「皇室の安定性」など、吉川氏らは口先だけで本気では考へてはゐないことにならう。 「継承問題で行き詰る」から男系男子を排除し、女系については継承者を得るための配偶者の確保は「使命の外」では、無責任極まりない。矛盾もいいところではないか。馬脚を露はしてゐると言ふ外ない。即ち有識者会議は皇室の廃絶を目論んでゐるといふこと。さもなければ頭が悪いといふこと。後者であるなら、その原因は女系容認の結論が先にあるから辻褄合はせに四苦八苦して、矛盾を露呈したのだらう。 もう一つは、臣籍降下された元宮家の方々の皇族への復帰について。 有識者会議は、この元皇族の方々について、「60年近く一般国民として過ごしてをり、今上天皇との共通の祖先は約600年前の室町時代までさかのぼる遠い血筋」であり、「これらの方々を広く国民が受け入れることができるか懸念される。皇族として親しまれることが過去のどの時代よりも重要な意味を持つ象徴天皇の制度の下では、このような方策につき国民の理解と支持を得ることは難しいと考えられる」といふ。 一方では、女性天皇に一般国民から婿を取ることを考へるといふのだから、馬鹿と呼ぶほかない。婿に入る男性が誰であれ旧宮家の男子の他は、いはば「万世雑多系」、親代々「一般国民として過ごして」きた者ばかりだらうが。そのやうな人物を「広く国民が受け入れることができるか懸念」はないのか。「国民の理解と支持を得ることは難し」くないのか。 さらに訳の分からぬのは、答申の中の次の文言。「いったん皇族の身分を離れた者が再度皇族になったり、もともと皇族でなかった者が皇族になったりすることは、これまでの歴史の中で極めて異例なことであり……これは、皇族と国民の身分を厳格に峻別することにより、皇族の身分等をめぐる各種の混乱が生じることを避けるという実質的な意味を持つ伝統であり、この点には今でも十分な配慮が必要である」――???――やはり一般国民の中から愛子様の御結婚相手を探しちやいかんといふことになりませんか? 元宮家の皇族復帰について、これだけ厳格に身分をめぐる混乱だ伝統だと騒ぐのに、なんで女性皇族が一般国民男子を婿(その呼称にも困つてゐるやうだが)にするのには、混乱や伝統は考へないのかしらん。失礼ながら、馬鹿が寄り集まつたのが有識者会議と断ずる。 こんなチャチな矛盾を平気で口にし書ける人々を我々は有識者とは呼ばない。そんな連中の答申など、一旦反故にして、皇室はもとより「真」の識者や国民の意見を広く聞くべきだ。前に書いたやうに、多くの国民は未だに女性天皇と女系の違いを正確に認識してはゐないはずだ。さらには男系と女系の違ひすら分かつてゐない国民も少なくないと推測する。これらの認識をもつと深めさせ、然る後にじつくり議論を進めたらよいではないか。 最後に、臣籍降下なさつた元宮家には、現在10人の独身男性がをり、勿論、皇室復帰を望まぬ方もいらつしやるには違ひなからうが、中には、復帰の覚悟を示された竹田恒泰氏のやうな方もゐることは周知の事であらう。氏の『語られなかった皇族たちの真実』(小学館)といふ著書が近々出版される。氏は、その中で皇族復帰の覚悟の程を示し、皇統に繋がる者の責務を説いてゐるといふ。執筆に当たつては一部皇族の方や旧宮家当主等にも相談したとか。氏を皇室入りしたがつてゐる不埒者と考ヘるか、皇室の正当性を真に憂ふる方と考へるか、それは氏のホームページや、そこにある研究論文等、あるいは上の著書を読んでそれぞれが判断して頂きたい。 |
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