2006年 02月 08日

慶事は慶事……

 秋篠宮妃殿下の御懐妊はまことにめでたい。今はただご安産をお祈りするのみである。

 ただ、決してヒネクレるつもりはないが、これで皇室典範改悪が止まるといふ論調や期待感は少し違ふのではなからうか。この半年ほどの間に、言論界はもとより寛仁親王殿下のご発言等、さらにはネット上、そして最近では閣僚や議員の間でも、女系天皇への疑念・反論はほぼ出尽くしてゐると言つてよからう。後は、それが国民に浸透し、女帝と女系の区別すら付かない人々、あるいは未だに男系と女系の相違すら理解しない人々が少しでも減少するための時間は必要だらう。

 しかし、言葉は悪いがそのための「時間稼ぎ」として、この度の慶事が良きことだといふのは筋が違ふ気がする。慶事は慶事、親王であれ内親王であれ、めでたい。それまでのことであらう。

 もし女系天皇に反対する言論に説得力がなければ、さらに言へば、天皇制・天皇家に無関心な人々、若い世代に何故天皇家が必要なのかを論理的であれ直感的であれ、納得させることが出来なければ、ことの本質は何も改まるまい。

 そのことなしに、この慶事ゆゑに典範改悪にブレーキが掛かるといふなら、その結果が内親王誕生となつた場合、逆方向に――つまり女帝・女系へと民意の雪崩現象が起こることにもなりかねないのではないか。これが私の気がかりの一つ。そして小泉首相が依怙地になつて典範改悪に突き進んだなら、どうにもしやうがないことには変はりはないといふのが、もう一つの心配。こんな事まで考へるのは、私が心配性だといふことに過ぎなければいいが。

 この記事が私の杞憂であり、今日を境に小泉首相の遣り様と「有識者会議」の結論は確かに拙速だといふ世論が巻き起こることと、たとへ秋に内親王がご誕生になつても、天皇家の意味と男子男系の意味とに関して、国民が歴史を踏まへて理解を深め、マスコミも為にする女系推進論を振りかざさなくなることを祈るばかりである。
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by dokudankoji | 2006-02-08 03:39 | 雑感


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